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海外旅行での現金盗難は雑損控除の対象になるのか-税務署での確認-

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この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

 

しょうへいです、こんにちは。

 

僕のこの現金盗難シリーズも後半戦に入りました。前半戦のハイライトを箇条書きでまとめると以下の通りです。

 

  • ヨーロッパの空港で現金20万円相当が盗まれる
  • ドイツのベルリンで警察に盗難証明書を発行してもらう
  • 現金盗難はそもそもクレジットカード会社の海外旅行保険の対象外である

 

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今のところ「現金20万円相当が盗まれた」という事態からは何も進展はありません。

 

本記事の内容

  • 現金盗難被害にあった時に使えるかもしれない雑損控除

 

聞き慣れない控除かと思いますが、僕のように盗難に遭った方には大切な控除になるかもしれません。税務署の方にうかがったお話と国税庁のサイトを使いながらまとめます。

 

対象読者

  • 国内・国外で盗難に遭った方
  • 盗難に遭い年末を迎えようとしている方
  • 災害に遭い資産に損害を受けた方

 

筆者プロフィール

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2019年のヨーロッパ旅で支払い手段をクレジットカードと現金の二つに分けていたが、ヨーロッパの(十中八九)空港職員に現金を盗まれてしまう・・・。

*雑損控除の金額は人によって異なります。ご不明点は最寄りの税務署でお問い合わせください。

*この記事は2019年末時点の情報をもとに書いています。

 

 

雑損控除とは?

控除は「差し引く」ことの意味です。

税金を払う僕たち納税者には基礎控除が、会社で働きお給料をもらっている人であれば給与所得控除が適用されます。

では、雑損控除とは何か。国税庁のサイトを見てみましょう。

災害又は盗難若しくは横領によって、資産について損害を受けた場合等には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいます。

参照:国税庁

つまり、僕のような盗難に遭った人たちはお金を失ったから納める税金の額を減らせるかもしれないよ!ということです。

 

 

雑損控除の対象になるのか?

雑損控除は無条件で使うことができる控除ではないようです。

国税庁のサイトにも要件が記載されています。まずは内容を見てみましょう。

2 雑損控除の対象になる資産の要件 

損害を受けた資産が次のいずれにも当てはまること。

(1) 資産の所有者が次のいずれかであること。

イ 納税者

ロ 納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額等が38万円以下(令和2年分以降は48万円以下)の者

(2) 棚卸資産若しくは事業用固定資産等又は「生活に通常必要でない資産」のいずれにも該当しない資産であること。

(注) 「生活に通常必要でない資産」とは、例えば、別荘など趣味、娯楽、保養又は鑑賞の目的で保有する不動産(平成26年4月1日以後は同じ目的で保有する不動産以外の資産(ゴルフ会員権など)も含まれます。)や貴金属(製品)や書画、骨董など1個又は1組の価額が30万円超のものなど生活に通常必要でない動産をいいます。

参照:国税庁

3 損害の原因

次のいずれかの場合に限られます。

(1) 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害

(2) 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害

(3) 害虫などの生物による異常な災害

(4) 盗難

(5) 横領

なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。

 

参照:国税庁

今回の僕の現金盗難が雑損控除の対象になるかを確認します。

 

当時の状況
  • 海外旅行時に持っていた現金20万円相当
  • この約20万円の所有者は自分
  • ヨーロッパの空港職員に盗まれた

 

上記の盗難が雑損控除の対象になるかを項目ごとに見ていくと、僕はいずれにも当てはまることがわかります。

 

2 雑損控除の対象になる資産の要件

(1)資産の所有者:納税者 ✔

(2)生活に必要な資産である ✔

 

3 損害の原因

(4)盗難 ✔

当てはまりますね。

 

 

税務署での質問と確認

しょうへい
しょうへい
海外での現金盗難です。日本国内のことではないですが雑損控除を検討できますか?
税務署の方
税務署の方
はい、海外での現金盗難も雑損控除を検討できます。
しょうへい
しょうへい
現金20万円相当を盗まれました。ドイツ警察発行の盗難証明書はありますが、その金額が20万円相当であると客観的に証明できるものは持っていません。大丈夫でしょうか?
税務署の方
税務署の方
現金は盗まれたら証明できないですからねえ、しょうがないです。

 

雑損控除の金額

雑損控除の対象になることはわかりました。

では、この雑損控除の金額はいくらになるのかを見ていきます。

冒頭で触れましたが、人によって雑損控除の金額は異なります。ご自身のその年の所得金額や損失金額によって変わりますので、ご不明点があれば最寄りの税務署で相談してくださいね。

 

雑損控除の計算式

4 雑損控除の金額

次の二つのうちいずれか多い方の金額です。

(1) (差引損失額)-(総所得金額等)×10%

(2) (差引損失額のうち災害関連支出の金額)-5万円

(注)

損失額が大きくてその年の所得金額から控除しきれない場合には、翌年以後(3年間が限度)に繰り越して、各年の所得金額から控除することができます。
なお、雑損控除は他の所得控除に先だって控除することとなっています。

「災害関連支出の金額」とは、災害により滅失した住宅、家財などを取壊し又は除去するために支出した金額などです。

参照:国税庁

僕の現金盗難は(1)の計算式を使って雑損控除の金額を割り出します。

現時点の状況で計算式に当てはめると下記の通りです。

 

  • 差引損失額:20万円
  • 総所得金額等:(現時点では不明。計算しないと分からない)

 

2019年の所得金額がいくらになるか次第で雑損控除の金額が変わってきます。

シミュレーションしてみます。「収入」ではなく「所得」ですので気をつけてくださいね。

 

総所得金額が100万円、200万円、300万円の場合

  • 20万円 – (100万円)× 10% = 20万円 – 10万円 = 10万円、雑損控除の金額 ✔
  • 20万円 – (200万円)× 10% = 20万円 – 20万円 = 0円、雑損控除なし ✖
  • 20万円 – (300万円)× 10% = 20万円 – 30万円 = -10万円、雑損控除なし ✖

 

総所得金額が100万円なら10万円の雑損控除を使用することができます。

しょうへい
しょうへい
計算上で、差引損失額が小さいまたは総所得金額が大きい場合は雑損控除ができなくなる、ということになりますね。上記の計算式の結果、雑損控除を受けることができる方は、その年の確定申告書に雑損控除を記載して税務署へ提出してくださいね。

 

僕の場合、2019年の総所得金額が200万円を超えていれば雑損控除は適用されないということになります。

 

 

まとめ 現金盗難で雑損控除を受けることができるか

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盗難によって雑損控除を受けることができるかは金額次第です。

 

被害金額は少ないに越したことはないですが、ご自身または一緒に暮らすご家族が盗難や災害に遭われた場合はこの雑損控除が適用できるか計算してみてくださいね。このような控除制度が設けられているので活用させていただきましょう。お金は体力です。

 

 

ABOUT ME
Shohey
外国語ばかり勉強してきた30代の東京人。日本を拠点に海外でも暮らせる生活作りを発信します。