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扁桃炎に悩まされ続けているしょうへいです。あぁ、辛い・・・。
コロナの新規感染者数が増えていく中でGo to トラベル継続の判断・対応を国がやるのか都道府県がやるのかで揉めている日本ですが、今回は同じアジアの香港について触れていきます。
HSBCという銀行はご存知ですか?世界規模の巨大銀行です。世界中に支店があるので香港にあるHSBCはHSBC香港とよく言われているようです。このHSBC香港の口座から二極化の流れをみていきます。
本記事の内容とベネフィット
- HSBC香港の新しい口座の種類
- 日本にはない海外銀行の制度を知れる
筆者情報
香港は何度か行ったこともあるので好きな場所の一つでした。
備考
- 本記事は、2020年11月時点での情報をもとに書いています。最新情報はご自身にてご確認をお願いします。
HSBC香港、銀行口座も二極化?
要点:口座の種類も二極化なのかなあ
HSBC香港という香港の銀行でも「庶民向けの口座」と「お金持ち向けの口座」の二極化が進んできているのでは?と僕は感じました。
理由:中流向けはなくなり庶民か金持ちか
口座の種類が、中間層のHSBC Advance口座がなくなり「一般・庶民向け」か「お金持ち向けか」に大きく分かれました。この件に関する報道を下記に引用します。
英金融大手HSBCホールディングス傘下の香港上海銀行(HSBC香港)は11月から、26の基本サービスについて手数料を廃止する。400万人超の顧客が恩恵を受ける見通し。11日付香港経済日報などが伝えた。
無料化するのは外貨紙幣による現金の預け入れと引き出し、振替、国際送金、証明書発行、通帳繰り越しなど26の基本サービス。HSBCグループで個人向けバンキングと資産管理業務のアジア太平洋地域責任者を務めるグレッグ・ヒングストン氏によると、これ以外のサービスについても無料化を検討しているという。
HSBC香港の手数料廃止は、金利の高さを売りに顧客の囲い込みを進めているインターネット専業銀行への対抗策ともみられているが、業界関係者からは無関係との見方も出ている。
香港の大手行を代表するHSBC香港が無料サービス拡大の先陣を切ったことで、今後、他行が追随する可能性を指摘する声も聞かれている。同じHSBCグループの恒生(ハンセン)銀行も手数料の見直しを進めていることを認めているが、無料化するかどうかは明らかにしていない。
■資産運用口座を刷新
HSBC香港はまた、現行の預金口座「HSBCアドバンス(運籌理財)」に代わり、「HSBC One(匯豊One)」を導入すると発表した。HSBC Oneではワンストップ式のスマートバンキングサービスを提供するとしており、最低預入金額は設けない。開設済みのHSBCアドバンス口座は、10月27日にHSBC Oneの口座に移行する。
参照:YAHOO!ニュース
このニュースから銀行サービスも二極化が進んでいるんだろうと捉えました。その詳細を見ていきます。
具体例:HSBC香港の銀行口座種類の変化
2020年11月からHBSC香港の口座の種類が下記の4種類から3種類に変更になりました。
- HSBC Personal Integrated
- HSBC Advance
- HSBC Premier
- HSBC Jade
- HSBC One
- HSBC Premier
- HSBC Jade
HSBC integratedとHSBC Advanceが統合してHSBC Oneになった感じです。大きな変更点は、HSBC Oneには最低預金金額(預金平均残高)の制度がないことです。日本の銀行には馴染みがないですが、海外の銀行では最低預金金額(預金平均残高)という制度があることが多いです。
例えば、変更前の4種類の口座の最低預金金額(預金平均残高)を見てみましょう。
口座の種類 | 最低預入金額 (香港ドル) |
最低預入金額 (日本円換算) |
---|---|---|
HSBC Personal Integrated | HKD 5,000 | ¥67,100 |
HSBC Advance | HKD 200,000 | ¥2,684,000 |
HSBC Premier | HKD 1,000,000 | ¥13,420,000 |
HSBC Jade | HKD 7,800,000 | ¥104,676,000 |
*1香港ドル = 13.42円 で換算
最低預金金額(預金平均残高)とは、これらの金額を下回る月が続くと口座を維持するために手数料が発生してしまいますよというルールです。銀行を使うのもタダではないよ、ということです。
インターネット上では日本在住者が口座を開設するならHSBC Advanceの口座以上の上級口座でないと開設が難しいと言われていました。つまり、HSBC Advanceの最低預金金額(預金平均残高)である(HKD 200,000)¥2,684,000以上を預ける必要がありました。
しかし、新しくできたHSBC One口座ではこの最低預金金額(預金平均残高)の考えはありません。HSBC Advanceで必要とされてきたような268万円といった大金を預けなくても良くなりました。これはユーザーにとっては朗報でしょう。
HSBC Oneに関するYouTube動画がありますので、リンクを貼っておきます。
ここまではHSBC Oneを中心に紹介しました。ここからは僕なりの考えを述べていきます。
上記引用した報道ではインターネット専業銀行に顧客が流れないように様々な手数料を廃止してHSBCの口座を使いやすくしたのでは?という見方が出ています。事実ならHSBC One口座もその流れから作られたものでしょう。
僕の印象としては、日本でもよく見受けられる中間層向けサービスの消滅かなと感じました。変更前と後の口座の種類を思い出してみてください。
- HSBC Personal Integrated
- HSBC Advance
- HSBC Premier
- HSBC Jade
- HSBC One
- HSBC Premier
- HSBC Jade
変更後の口座の種類による最低預入金額は下記の通りです。
口座の種類 | 最低預入金額 (香港ドル) |
最低預入金額 (日本円換算) |
---|---|---|
HSBC One | なし | なし |
HSBC Premier | HKD 1,000,000 | ¥13,420,000 |
HSBC Jade | HKD 7,800,000 | ¥104,676,000 |
参照:HSBC HK
金額を見ると、たくさんお金を持っているか持っていないかの二極化のように見えませんか?「お金持ちのPremier口座やJade口座保有者へのサービスは充実させつつ、お金が少ないHSBC One口座保有者は他行に逃げられないようにしたい」、こんなふうにも見てとれる気がします。
日本の外食も最近では、ほどよい価格帯のごはんよりは「価格の安さ重視」か「価格が高くてもうまさや量を重視」の二つに分かれてきているように感じます。飲食店が変わっているのか、それとも、僕らお客が二つに変わってきているのか。はてさて。
まとめ:庶民目線では二極化の拡がりだと感じる
日本は物事の変化が遅いと揶揄されます。HSBC香港という世界中で人気の銀行の口座種類の変更から、二極化の流れを見てみました。二極化は世界規模で多方面で加速していくのかもしれませんね。