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こんにちは、しょうへいです。
前回、僕がヨーロッパ旅行中に現金を盗まれた実体験を紹介しました。
飛行機移動で到着したドイツの首都ベルリンで発覚した(空港職員の仕業と思われる)この現金盗難。海外での初めての盗難に、夜のホテルで10秒ほど開いたスーツケースを見たまま固まりました。
本記事の内容
- 空港で預け荷物にしたスーツケース(check-in baggage)から現金を盗まれた僕がとった行動
想定読者
- 空港で盗難に遭いどうすれば良いか焦っている方
- これから海外に行く予定があり参考にしたい方
前提
リトアニアから飛行機移動し、ポーランド経由でドイツの首都ベルリンに到着しました。ベルリン滞在時間は約18時間です。ホテルに1泊。18時頃に到着し、翌日の昼12時には次の目的地へのフライトがあります。
筆者
海外で初めての盗難事件・・・。
結論からお伝えしますと、僕がとった行動は下記の通りです。
- ホテル:落ち着く(冷静を保つ)
- ホテル:何が盗まれているかを確認する(事実確認)
- ホテル:お金が盗まれた事実を受け入れる
- ホテル:二次災害が発生しないかを確認する
- 空港:警察へ届け出る
- 空港:盗難証明書が発行される(事実証明)
それでは、それぞれの詳細をご覧ください。
ホテル:落ち着く(冷静を保つ)
盗難に遭ったことがない方へ。
割と動揺します。
「動揺する可能性がある」ことだけ覚えておいてください。知識として覚えておけば被害の感情に振り回されにくくなるはずです。
まずは、息を吸って吐く。
ホテル:何が盗まれているかを確認する(事実確認)
動揺しつつも自分を落ち着かせつつ、スーツケースから何が盗まれたかを洗い出しました。
シャツ、パンツ、お土産、電源、歯ブラシ。諸々ちゃんと残っている。
結局、現金が入っていたポケットが一番荒らされていました。盗まれていたのは下記2点。
- 現金20万円相当が入っていた封筒4つ(ユーロ、香港ドル、台湾ドル、日本円)
- 盗難当日までの旅行中の支払いでもらった大量のレシート入りの封筒1つ
*厳密に言うと、現金は封筒ごと盗まれたものもあれば、封筒を破られ中身の現金だけ盗まれているものもありました。
ホテル:お金が盗まれた事実を受け入れる
盗まれたもののリストアップが完了しました。
受け入れましょう。
もう起きてしまったので、この発生した事実を受け入れました。
こういう時って不思議なもので、独り言を言いだすんですよね。
「…はい!」とか「そうですかぁ。」とか。
自分が言った言葉を耳から聞いて頭でこの事実を理解しようとしているんでしょうかね。
ホテル:二次災害が発生しないかを確認する
盗まれたのは現金とレシートの2種類のみでした。
これらから新たな被害を受けることはなさそうなので、「二次災害はなし」。
盗まれたものがクレジットカードやパスポートの場合、犯人に悪用される可能性があります。使用停止しましょう。二次災害の対策です。
空港:警察へ届け出る
盗難発生の翌朝、次のフライトのためにテーゲル空港へ向かいました。
(2020年11月8日にベルリン・テーゲル空港は閉鎖となりました)
ドイツの地下鉄U-Bahn(読み方:ウー・バーン)の駅のホームで待っていると、ノリノリの鼻歌を歌う清掃員のおじちゃんが窓ガラスを拭いていました。気持ちが落ちていた僕ですが、その陽気なおじちゃんを見ていると、お金を盗まれたことがなんだかどうでもよく感じてきて不思議な元気をもらえました。
ベルリンのテーゲル空港の中には警察があります。ここで盗難の証明書を発行してもらおうと昨夜のうちにインターネットで立ち寄りやすい警察を調べておきました。テーゲル空港の1階、郵便局や旅行会社のオフィスが集まっているあたりにあります。
1回目の警察署
早速、その警察署に入り、中にいた方に盗難の証明書の発行が可能か尋ねました。
*実際の会話は全て英語です。
警察で概要をお伝えすると、ほぼ隣に位置する窓口を指されその窓口へ向かうよう指示されました。
改めてlost baggage窓口で同じ依頼をしてみました。
2回目の警察署
2回目の警察。次は、「lost baggageの窓口ではそのような証明書発行の対応はしないし盗難は警察の管理だと言われましたよ」と伝えるとようやくまともな対応が始まりました。
関連部署に電話で話を展開したので、待つよう言われました。
しばし待機。
時刻は午前9時を過ぎていたはずなので、12時のフライトに間に合うか若干ハラハラし始める僕。
別の警察官が到着し、別室で詳細を確認するらしいので空港の別の部屋へ一緒に向かいました。
この時の僕は疑心暗鬼で、まさかこの人たちはニセ警官とかじゃないよなあ、などと疑っていました。
別室に到着し、他にも数名の警察の方々がいました。そこで改めて、盗難に遭ったので証明書を発行できるかを尋ねました。
証明書の発行は可能なので、詳細の確認に入りました。
ここからは(強面だけど程よく気さくな)担当の警察官2名へ証明書発行のために事実を伝えていきます。感情や憶測ではなく発生した事実を伝えていきました。
*事実と憶測の混乱を避けるため、憶測を伝える場合は憶測であることを前置きしました。
提示したもの
- パスポート
- 被害を受けたスーツケース
2名の警察官との質疑応答をしつつ発生状況を指定の用紙に記入していきます。
指定用紙記入内容
Questionnaire(「アンケート」の意味)と書かれた用紙に下記事項を記入していきます。Questionnaireは全て英語で書かれています。
- 記入日
- 目撃者か被害者か
- 氏名
- 誕生日
- 住所
- 連絡先
- パスポート番号 など
盗難の詳細
- どこで
- いつ
- 何を
- その他詳細 など
物色されたスーツケースに付けられた打痕を見せながら説明しました。
なお、盗難の証明書発行を急いだ理由は、エビデンス(証拠・証明)作りです。
会社での仕事同様、データや証拠・エビデンスが必要になるからです。例えば、日本帰国後に役所等で僕がいくら口頭で盗難のことを伝えても書面でその事実が残されていないと第3者には信用されないからです。
会社員経験が役立っています。
空港:盗難証明書が発行される(事実証明)
質疑応答をしながらかれこれ20分ほど経過して、ついに、発行していただきました。
ドイツ警察発行の盗難証明書。
Verification of a criminal – Information on victim rights
Questionnaireのコピー
盗難発生から約15時間後、ようやく盗難証明書を発行してもらいました。もらったのは下記の2種類の用紙です。
- Verification of a criminal – Information on victim rights
- Questionnaireのコピー
1つ目の用紙のVerification of a criminal – Information on victim rightsは、Procedure numberという取り扱い番号が割り振られ、僕のこの盗難にも警察の取り扱い番号が割り当てられています。この用紙には盗難の詳細までは書かれないです。
2つ目の用紙のQuestionnaireのコピーには、僕自身が記入した盗難の詳細が書かれています。具体的に盗難の内容を確認する場合は、このQuestionnaireのコピーを参照します。
この証明書で事態が良くなるわけではありませんが、とりあえず、エビデンスを手に入れたことには達成感があります。
ドイツには出張でもプライベートでも来ていましたが、警察にお世話になるのはこれが初めてでした。学んだけれども使わずに忘れかけていた僕のドイツ語もほんの少し役に立ちました。
こういった海外での非常事態では、英語がコミュニケーションに必要です。英語を学んできて本当に良かったなあとつくづく感じました。
そのような思いで無事に12時のフライトでベルリンを後にしました。
まとめ
僕がヨーロッパ旅行中に現金を盗まれた時にとったアクションをまとめました。
- 落ち着く(冷静を保つ)
- 何が盗まれているかを確認する(事実確認)
- お金が盗まれた事実を受け入れる
- 二次災害が発生しないかを確認する
- 警察へ届け出る
- 盗難証明書が発行される(事実証明)
前提として、盗まれたものは現金だけだったのでするべきことは少なかったと思います。
カード類は手元にあったのでそのまま旅は継続しました。しかし、もし、盗まれたのがスマートフォンやカード類の場合は旅への影響が大きいので冷静を保ってこれからの二、三日の生活確保を最優先してくださいね。
続きとして、現金の盗難による海外旅行保険の適用可否や確定申告の雑損控除について書いていきます。