MONEY

【日本株の配当金】まとも投資系ブロガーを見抜けるかもしれない方法

ShoheyBlog MONEY article Japan rev20221010

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

 

昨今の日本はFIREブームが来ているように感じます。資産を増やして経済的自立をすることで労働から早く解放されたいと思っている人がそれほど多くなっているということでしょう。まあ、日本でずっと労働するなんて危険だもんね笑

 

配当金の情報発信をしているブロガーさんやYouTuberさんも増えています。しかし、それ本当にまともな情報ですか?

 

本記事の内容とベネフィット

  • まともな投資系ブロガーか見極める判断方法
  • 派手さよりもルールを理解している方が強いんだよ

 

筆者プロフィール

ShoheyBlog-private-profile-insert-rev20221010

 

備考

  • 本記事は2021年(令和3年)現在の日本の税制度に基づいています。

 

要点:確定申告を理解しているブロガーならOK

FIREを名乗るブロガーや情報発信者の中でまともな人は確定申告をちゃんと理解して行っています。これぐらい当たり前です。これを理解せずに発信している人はちと質が低いでしょうね。FIREを目指すなら資産運用と確定申告の知識はセットで身につけるものです。

 

ではなぜ確定申告を理解している配当金ブロガーは信用できるのか、理由を説明します。

 

 

理由:源泉徴収で取られすぎた税金を取り戻すため

払いすぎた税金を取り戻すまでがFIRE生活者です。「家に帰るまでが避難訓練です」と同じような感じです笑

 

日本の証券会社の特定口座の中で株式を保有している人たちは配当金を受け取るときに税金を払っています。感覚的に言えば、「取られています」よね。2021年現在、源泉徴収という仕組みで配当金の20.315%が税金として取られています。

 

例えば100円の配当金なら、100円の20.315%である20.315円が取られた後の79.685円が僕らの口座に振り込まれます。現実には小数点以下まで細かくはありませんけどね。

 

源泉徴収される20.315%は所得税15.315%と住民税5%の組み合わせです。源泉徴収とは「とりあえず差し引くよ」ということなので、あなたが低所得者であろうと高所得者であろうと特定口座で配当金を受け取るときは20.315%分の税金をとりあえず取られます。100円の配当金から取られる税金20.315%の内訳は以下の表の通りです。

 

税率 金額
所得税 15.315% ¥15.315
住民税 5% ¥5

参照:国税庁

 

まともな投資系ブロガー(情報発信者)なら上記の所得税15.315%(15.315円)を取り戻します。その方法が確定申告です。そうすれば手取り額79.685円ではなく、最大95円を100円の配当金からもらうことができるようになります。

 

次にもう少し具体的で現実的な条件で一連の流れを解説します。1年間の配当収入100万円の例です。

 

 

具体例:オリックス株の例、還付金までの流れ

具体例の前提条件は下記の通りとします。

 

  • 楽天証券を使用
  • 特定口座で株を保有
  • オリックス株2,500万円
  • 配当利回りは4.0%とする
  • その他の所得は0円とする

 

それでは順番に解説します。なお本記事は2021年7月に書いており、適用する税制度は令和2年(2020年)度のものです。

 

1年で配当金100万円

オリックスの株2,500万円分を保有していると、1年間で100万円の配当金が発生します。計算式は「2,500万円 × 配当利回り4% = 100万円」です。

 

この配当金100万円はいわゆる「額面」のようなものです。証券会社の特定口座を使うと自動的に100万円の配当金から20.315%分の税金が取られます。源泉徴収制度ですね。

 

源泉徴収税203,150円

100万円の配当金の20.315%は203,150円です。約20万円が自動的に税金として取られます。100万円の場合、取られる税金の内訳は下表の通りです。

 

税率 金額
所得税 15.315% ¥153,150
住民税 5% ¥50,000

 

この時点で1年間の配当金の手取りは796,850円です。100万円から税金203,150円を引いた残りの金額796,850円が受け取る配当金の額です。注意するべきはこの時点での手取り金額が796,850円ということです。

 

金額
配当金 ¥1,000,000
源泉徴収税額 ¥203,150
手取り ¥796,850

 

特定口座年間取引報告書

証券会社では特定口座の中で生まれた1年分(1月1日から12月31日まで)の利益の報告書を作ってくれます。それが「特定口座年間取引報告書」です。これは便利ですよ。自分でいちいち計算する必要がないんですから。

 

特定口座年間取引報告書は翌年1月中旬ごろから発送または閲覧可能になります。この報告書を使って確定申告を行います。

 

所得税の確定申告

確定申告は毎年2月から3月に行います。還付金の申告なら2月15日以前でも可能ですが本記事では省略します。

 

証券会社から発行された特定口座年間取引報告書を使って確定申告をします。この確定申告によって、100万円の配当金から源泉徴収された所得税153,150円を取り戻すことができます。確定申告では下記の項目を選択します。

 

  • 配当金を「総合課税」で申告する
  • 特定口座年間取引報告書の内容を申告する

 

この作業をすることで100万円の配当金から源泉徴収された所得税153,150円を取り戻します。還付金として確定申告の1ヶ月後くらいに税務署からあなたの銀行口座に振り込まれます。

 

もともとの手取り796,850円に加えて所得税として取られていた153,150円が還付されます。戻ってきますよ!これで配当金100万円の手取り額が変わりましたね。

 

金額
配当金 ¥1,000,000
源泉徴収税額
(住民税のみ)
¥50,000
手取り ¥950,000

 

この段階で配当金100万円から取られた税金は住民税の5%分(50,000円)のみになりました。嬉しいですね、当初は20.315%も税金を取られていたんですから。

 

住民税の不要申告

一つ注意点があります。税務署へ所得税の確定申告を行なった後に、お住まいの役所へ「住民税の不要申告」を行なってください。

 

所得税の確定申告で「総合課税」で配当金の申告を行うと、払いすぎていた所得税を取り戻すことができます。しかし、そのままでは適用される住民税率が10%に上がりさらに払う必要が出てきます。なぜなら「総合課税」で確定申告をすると配当金から払う住民税は10%になるからです。

 

「総合課税」で確定申告をしたことによって足りない5%分(5万円)をさらに払うことになってしまいますが、そうしないための対策があります。住んでいる町の区役所や市役所へ行き「住民税の不要申告」をすることで配当金から払う住民税を5%のままにしておくのです。この税制はSMBC日興証券がわかりやすくまとめてくれています。

 

Shohey
Shohey
手間ですがやりましょうね笑

 

確定申告の詳しいやり方は別記事にまとめてありますので、どうぞ。

https://shoheyblog.com/dividend-final-tax-return

 

結果、配当金の手取りは95万円

紆余曲折を経て配当金100万円から実際に受け取れる金額は95万円となります。

 

確定申告をすることで払いすぎた税金を取り戻します。これをやるかどうかで受け取れる金額が大きく変わります。だからこそ確定申告を理解して発信している投資系ブロガーさんはまともな方だと思えるわけです。

 

僕ら一般ピーポーに必要なのはこういった地に足ついて確実なことを確実にやることです。投資系ブログにもかかわらず確定申告について触れないブログは情報不足かと思います。

 

 

まとめ:まともなFIREブロガーは確定申告も理解している

まともな投資系ブロガーなら確定申告を理解していますし発信しているはずです。発信していないのなら知識不足か不親切かのどちらかです。FIRE発信者が乱立してきているので、まともかどうかを見極める判断材料の一つとして覚えておいてくださいね。

 

 

ABOUT ME
Shohey
外国語ばかり勉強してきた30代の東京人。日本を拠点に海外でも暮らせる生活作りを発信します。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です