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海外に行くなら英語必須だよねえ。はい、必須です(と思います)。ですが、日本では就職や昇進のための「TOEIC力」が求められているという側面があります。そこで、この記事では下記の点をお伝えします。
本記事の内容
- TOEIC満点の990点よりもIELTS 6.5以上を狙えるほどの英語力の習慣を作ろう
- なぜIELTSなのか
- なぜIELTS 6.5以上なのか
- それくらいの英語力の習慣作りのヒント
筆者プロフィール
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僕が受験してきたのは、英検とTOEIC L&R、TOEFL iBTです。日本国内では英検とTOEIC L&Rの二つが今でも主流ですね。
要点:IELTSなら世界規模の資格
- IELTSスコアよりも英語がある習慣作りが重要
- TOEICよりもIELTSの方が利用できる国が圧倒的に多い
まず”IELTS”って読めましたか?日本語では「アイエルツ」と言われていますね。
IELTS(International English Language Testing System)は、米国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、および英国を含む英語圏の国々に留学、就労または移住を希望する人々の英語力を測定する、ハイステークスの英語試験です。
IELTSは、4つの英語スキル(書く、読む、聞く、話す)をはかるテストで、IELTSアカデミックとIELTSジェネラル・トレーニングの2つのモジュール(タイプ)があります。
理由:IELTS 6.5が世界の英語力の目安
理由1:なぜIELTSなのか
では本記事の重要な点の1つ目として、なぜTOEICよりもIELTSの点数を目標にするのかについてです。TOEICよりもIELTSの方がより利用できる機会が多いからです。
話はシンプルです。僕らが取得した英検やTOEICの点数、日本以外でも使えますか?実は、英語圏への留学や移住を考えたときにTOEICは僕らの英語力の証明としては認めてもらえないことが殆どなんです。
理由2:なぜIELTS6.5以上なのか
では、そんなIELTSで6.5以上の点数を意識するのはなぜか。IELTS6.5以上あれば、移住や留学条件を満たしやすいからです。IELTSの点数の範囲は以下の通りです。
IELTSの成績は4つのスキル(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)ごとに、1(最低)から9(最高)の段階評価で示されます。各スキル毎の個別バンドと総合評価としてのオーバーオール・バンドスコアは0.5刻み(例えば、6.0)、6.5など)で示されます。
最高9、僕らが意識するのは6.5。まあまあ高いですよね。このIELTS 6.5は、英語圏への留学や移住で基準にされやすい点数になっています。
つまり、IELTS 6.5以上を狙える英語力が常にあれば暮らしの選択肢が広がるかもしれない、ということです。
具体例:英語圏4カ国のIELTSの条件
カナダ
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日本時間2021年2月13日の23時に福島県を中心に起きた地震で新型コロナウイルス(COVID-19)にさらに不安が募る時、カナダ移民省の発表に驚きの声が挙がりました。永住権の申請の条件がめちゃくちゃ低い!!という発表です。詳しくは下記のツイートからどうぞ。
僕も計算してみました。日本在住の人ならIELTSのスコアを持つのがまずは一番の対策ですね。
カナダでの学歴や職歴がない僕でもCRS Score75点以上はpassできちゃいます笑(CRSはComprehensive Ranking Systemの略)
2021年2月現在、IELTSの受験料は25,380円です。URL参照 https://t.co/l7CpZ5Y7Es https://t.co/9s43gkX9kl
— Shohey🇯🇵 (@ShoheyBlog) February 13, 2021
このカナダの永住権申請でもIELTSが必要になってきます。厳密に言うと他の英語資格もOKのようですが、日本に住んでいる人が受験しやすいのはIELTSなので実質IELTSが必要でしょうね。
カナダ永住権の申請はポイント制です。僕らの年齢や職歴、英語力に基づいて「何ポイントの人間なのか」が計算されます。IELTSを持っていないと門前払いされる可能性が高いです。
イギリス
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イギリスのUniversity of Oxfordへ留学を希望する場合は、IELTS Academicで7.0(最低6.5)を要求されます。原文はこちらから。要求されるIELTSのスコアは国や大学、ビザの種類によって異なりますが、6.5を取得できる実力があれば様々な場面で応用が効きやすいでしょう。
オーストラリア
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例えば、オーストラリアが定めている英語力の証明として利用できるテストを見てみましょう。5段階のうち真ん中のレベルに当たるCompetent Englishです。
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IELTS、TOEIC iBTをはじめとしたテスト結果が利用可能です。そして、残念ながら、英検やTOEIC L&Rでは証明書にはならないのです・・・。これは他の英語圏の国でも同様です。
ニュージーランド
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ニュージーランドのサイトから、English language test results we acceptにあるEnglish language test results for Skilled Migrant Category Resident Visaを見てみましょう(申請者のテーブル参照)。IELTS GeneralまたはAcademicで最低でも6.5が要求されていますね。
Test | Minimum score you need |
International English Language Testing System (IELTS) — General or Academic Module | Overall score of 6.5 or more |
IELTS6.5以上の生活作りの提案
では、どのようにしてIELTS 6.5以上の英語力を身につける生活を作るのか。提案は下記の2つです。
- 英語を日常的に使う環境に身を置く(環境)
- 英語を日常的にinput/outputする習慣を作る(自分)
日頃のニュースを例にしましょう。毎日、新型コロナウイルスのニュースが流れていますよね?日本語で見聞きしているそのニュースを英語で見聞きすればいかがですか?
とは言っても今の生活に追加で毎日英語の勉強のためだけに1時間確保できますか?「英語の勉強のための1時間」を確保し続けるよりも「日常で英語を使う1時間」の方が継続しやすいですよね。僕らが目指すのはIELTSの6.5というスコアそのものではなく、6.5以上並みの英語力です。すぐの移住や留学のためのスコアを狙っていないので、普段からの習慣作りが必要です。
ポイントは「置き換え」です。今、日本語で行なっていることを英語に置き換えることからです。
余談
このように思う方もいるでしょう。一案ですが、日本国内でのアピール用としてTOEIC L&R 800点以上を一度取得し、その後は2年おきくらいでIELTSを受験するのはいかがでしょう?TOEICのスコアは(取得年を気にされるかもしれませんが)有効期限はないので半永久的に使用しても問題はありません。
TOEIC L&R | IELTS | |
---|---|---|
有効期限 | なし | 2年 |
受験料 | 6,490円(税込) | 25,380円(税込) |
まとめ:英語を使う生活習慣を作ろう
資格狙いではないですが、IELTS 6.5以上を狙える英語力を普段から身につける習慣作りが大切です。
- IELTSを非英語母語話者の英語力証明に採用している国が多い
- IELTS6.5以上あれば、英語圏への移住や留学条件を満たしやすい
- 英語を日常的に使う環境に身を置くかinput/outputする自己習慣を作る
移住や留学に必要なくらいの英語力が普段からあれば、「海外」であっても日本で生活するのと語学の面では変わらない感覚になりますね。