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事業、給与、配当、株式譲渡の収入100万円以下ずつ稼ぐセミFIRE

ShoheyBlog-BUSINESS-article-Japan rev20221011

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

 

ゆとり世代
ゆとり世代
お金はほどほどでいい、時間が欲しい
子育てママ
子育てママ
セミFIREとかサイドFIREってなんかゆっくりしてそうで羨ましい

 

お金はそれなりに必要だけど時間も欲しい。そんな方には「経済的独立と早期退職」のFIRE(Financial Indpendence, Retire Early)の要素を取り入れたセミFIREの働き方がおすすめです。無職にならずに時間が欲しい方は必見です。

 

本記事の内容とベネフィット

  • 平均月収13万円の収入分散型の働き方
  • 2種類の労働力、自分とお金を活用する

 

筆者プロフィール

ShoheyBlog-private-profile-insert-rev20221010

本記事を書くにあたりFP3級、日商簿記3級、確定申告作成の知識と経験を活用しています。

 

備考

  • 本記事は2021年1月時点の税制度をもとにしています。
  • 資産運用(投資)の判断は各個人の責任で行ってください。

 

月収13万円のセミFIREの働き方

要点:労働力は「自分」と「お金」

4種類の収入を少しずつ稼いで自由時間を作り出すことができます。1つ目の労働力「自分」で給与収入と事業収入を作り、2つ目の労働力「お金」で配当金と譲渡益を頂きます。毎月支出10万円以下なら立派な黒字生活となります。

 

自分の時間が欲しい人はまず「自分が働かなきゃいけない時間」を減らすことが必要です。その分、貯めてきたお金にも働いてもらいます。

 

労働力 収入の種類
自分 事業収入
給与収入
お金 配当収入
譲渡益

 

 

理由:控除と資産運用の組み合わせ

ゆとり世代
ゆとり世代
「お金にも働いてもらう」はわかるけど、なんでアルバイトと個人事業主をやるの?

 

その理由は、税金が非課税になる「控除」を活用するためです。給与収入であれ事業収入であれ1本だけで200万円稼ぐよりもそれぞれ100万円ずつ稼ぐ方が最終的には支払う税金が低くなりやすいからです。

 

それでは分散型の平均月収13万円の具体例を見てみましょう。売上が200万円、手取りが160万円ほどの設定です。

 

 

具体例:月収13万円の内訳

このブログお得意ではお馴染みの表とイラストを使って具体例を紹介します。人物設定は下記の通りです。わかりやすさ重視のため、独身で東京都の多摩市に住んでいる設定にしました。40代の「耳をすませば」の天沢聖司くん?それではどうぞ。

 

40代のしょうへい
40代のしょうへい
  • 独身
  • バイトと個人事業
  • 東京都多摩市在住
  • 毎月の支出10万円以下
  • 毎年3週間の海外滞在希望
  • 支払う社会保険料は国民年金と国民健康保険

 

保有資産

  • 日常の預貯金:100万円
  • 生活防衛資金:180万円
  • 高配当株式:500万円分を保有
  • 投資信託:1,200万円分を保有
  • 小規模企業共済:???円

資産合計:1,980万円〜

 

表の色の意味

売上高など
経費や源泉徴収後の利益
税などの支払い

 

年間の収入

収入の種類 金額 備考
事業収入 85万円 売上高
給与収入 55万円 いわゆる「額面」
配当収入 17.5万円 税金払う前
譲渡収入 48万円 税金払う前
合計 約205万円 税金や経費を引く前

 

税や経費、控除を引いた後の年間所得金額

収入の種類 金額 備考
事業所得 0円 経費20万円、控除65万円を引いた後
給与所得 0万円 控除55万円を引いた後
配当所得 17.5万円
譲渡益 1万円 取得費47万円と仮定
所得金額合計 18.5万円

参照:国税庁 青色申告特別控除国税庁 給与所得控除

 

実際に受け取れる所得

収入の種類 金額 備考
事業所得 65万円
給与所得 55万円
配当所得 13.9万円 源泉徴収20.315%を払った後
譲渡所得 47.7万円 源泉徴収20.315%を払った後
所得金額合計 181.6万円

参照:国税庁 利子所得と配当所得の課税方法楽天証券 特定口座

 

支払う税金や保険料など

収入の種類 金額 備考
国民健康保険料 約1.5万円 多摩市の場合
国民年金保険料 約19.8万円 毎月16,540円
住民税 0.5万円 均等割のみ
所得税 0円
小規模企業共済掛金 1.2万円 毎月1,000円
合計 約23万円

参照:国民健康保険の自動計算サイト日本年金機構

 

年間の収支計算

収入の種類 金額 備考
年間収入 約205万円 総売上高の位置付け
年間収入 (a) 約181.6万円 受け取れる収入
税金など (b) 約23万円
還付金 (c) 約2.8万円 確定申告で決定
自由に使えるお金 (a-b+c) 約161.5万円 月平均13万円

 

上記の設定での収入を4つそれぞれ詳しく解説します。

 

1:事業収入(自分が労働力)

平均した場合、毎月の売上が7万円あり経費1.6万円の仕事を12ヶ月継続する。年間売上85万円、経費20万円となり所得は65万円となる。e-Taxで確定申告をすると青色申告特別控除65万円が適用されて課税所得は0になり、65万円がそのまま手取りになる。

 

事業所得 65万円
青色申告特別控除 65万円 *e-Taxか電子帳簿保存の場合
所得金額 0円

参照:国税庁 青色申告特別控除

 

2:給与収入(自分が労働力)

東京都の最低時給1,013円で542時間働くと年間のアルバイト収入は55万円になります。542時間は、1日5時間のアルバイトを平均で1ヶ月に9日するペースです。3週間くらいの海外滞在をしたい場合は、1ヶ月で10日くらい働くのを11ヶ月続けて年間55万円の給与を稼ぎ丸1ヶ月の休みを取れれば可能です。

 

給与所得控除55万円を適用すれば課税される給与所得は0円になるので、給与55万円はそのまま手取りとなります。

 

給与所得 55万円
給与所得控除 55万円 *162.5万円までは55万円
所得金額 0円

参照:国税庁 給与所得控除

 

3:配当所得(お金が労働力)

500万円分の株式を証券会社の特定口座で保有します。配当利回りが3.5%の高配当株なら17.5万円が得られる計算です。17.5万円から20.315%にあたる35,551円が源泉徴収されて、配当金の手取りは13.9万円になります。

 

配当所得 17.5万円
源泉徴収 3.5万円 *所得の20.315%
所得金額 13.9万円

参照:国税庁 利子所得と配当所得の課税方法

 

日本企業で株で配当利回り3.5%以上の高配当株は下記の企業などが挙げられます。日本の企業の株は通常100株から買わなければいけませんが、SBIネオモバイル証券という証券会社では1株から買うことができます。

 

  • KDDI(3.72%)
  • オリックス(4.49%)
  • 日本たばこ産業(7.53%)

 

SBIネオモバイル証券 口座開設

 

SBIネオモバイル証券は僕も使っていて、毎週、オリックスの株を1株ずつ積み立て購入しています。記録の記事もありますのでどうぞ。

ShoheyBlog MONEY article Japan rev20221010
【日本株】SBIネオモバイル証券、積み立て投資の記録 みんなお金は欲しいですよね?笑 海外ミドルステイを可能にするためにも、自分が働く以外にもお金を稼...

 

4:譲渡益(お金が労働力)

つみたてNISAの制度を使って投資信託「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」を毎年満額40万円積み立て購入し20年間継続する。年間利回りを4%とすると、開始から20年後には評価額が1,200万円ほどになることが期待されます。

 

開始から20年後、積み立て1年目の40万円で買った投資信託が88万円に値上がっていて、その88万円がつみたてNISA口座から特定口座へ移動します。この値上がり益に対しては非課税です。取り崩しの4%ルール(定率法または定額法)に基づき、評価額の合計1,200万円の4%にあたる48万円分を特定口座から売却します。

 

この時点では、特定口座にある投資信託には大きな値上がり益が乗っていない状態のはずです。利益が少ない投資信託の売却なら支払う税金は少なくなると予想できます。仮に売却した48万円のうち1万円が利益だとすれば、その1万円に20.315%にあたる2,031円が源泉徴収されて、手取りは47.7万円になる計算です。

 

譲渡収入 48万円
取得費 47万円 投資信託の購入費
所得金額 1万円
源泉徴収 0.1831円 *所得の20.315%

参照:楽天証券 特定口座

 

1年間の収支まとめ

収入の種類 金額 内訳など
年間収入
総売上高
約205万円 事業85万円
給与55万円
配当17.5万円
譲渡48万円
年間収入 (a)
経費と源泉徴収後
約181.6万円 事業65万円
給与55万円
配当13.9万円
譲渡47.7万円
税金など (b)
約23万円 国保1.5万円
年金19.8万円
住民税0.5万円
小規模企業共済1.2万円
還付金 (c) 約2.8万円 確定申告で決定
自由に使えるお金 (a-b+c) 約161.5万円 月平均13万円

 

 

メリットと注意点

一番のメリットは自分が働き詰めではなくなることですね。さらに、どれか1種類の収入が減っても残り3種類あります。大きな収入”減”にはなりにくいです。

 

しょうへい
しょうへい
新型コロナウイルス(COVID-19)の時にこの状態なら不安は少なかったでしょ?

 

注意点は、500万円分の高配当株と1,200万円分の投資信託の積み立て投資に時間がかかることです。1,200万円分の投資信託をつみたてNISAで作るのに、毎年40万円の積み立てでも20年かかります。

 

また、預貯金280万円に対し金融商品が合計1,700万円分なので、資産のうち金融商品の比率が85%ほどとなっています。不景気の時に下がった株価を見て慌てないメンタルも作っておく方がいいですね。

 

アドバイス

忘れはいけないのが、個人事業主として稼ぐ事業収入が4つの収入の中で一番大きいということです。それぞれの受け取れる収入金額を大きい順に並べると下記の通りです。

 

  1. 事業収入(65万円)
  2. 給与収入(55万円)
  3. 譲渡所得(47.7万円)
  4. 配当収入(13.9万円)

 

自分の事業で一定の金額を稼ぎ続けることはメンタル的にも良いことと僕は思います。1つ目の労働力「自分」があるからこそ2つ目の労働力「お金」を作り出すことができます。

 

しょうへい
しょうへい
裁量権が自分にある個人事業主という働き方は継続ですね

 

 

まとめ:平均月収13万円のサイドFIREを目指そう!

Shohey Blog LIFESTYLE-No.04-WORK-FIRE-Boarding-pass

 

40代以降は年齢を重ねて体の変化も感じやすくなります。時間のゆとりがある生活を送るために、毎月の支出を10万円以下にしつつ2種類の労働力「自分」と「お金」を使ってスマートに働いて稼ぎましょう。

 

FIREに関する書籍は日本語でも増えてきました。おすすめの書籍2冊をご紹介します。

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Shohey
外国語ばかり勉強してきた30代の東京人。日本を拠点に海外経験を増やす生活を発信します。

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