この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。
TOEICにとどまらず、IELTSで6.5のスコアを出すくらいの英語力を身につけたら一旦OKです。そこまでのレベルになれば合格点です。英語以外の第二外国語の学習を始めましょう。
いくら英語が必要と言われる世の中であっても、世界の英語ネイティブの割合は全世界の6%と言われています。世界の94%の人は非英語ネイティブです。海外滞在をするなら現地の言語を学ぶ方が良いです。本記事では台湾を例にします。
本記事の内容とベネフィット
- 初級レベルの台湾華語を身につけよう
- 満足度を上げる海外滞在には語学力も必要
筆者プロフィール
英語以外に4〜5つの外国語を学んできました。使わない言語はどんどん忘れますね。
備考
本記事の内容は、個人の経験や考え方に基づくものです。
初級の台湾華語を学んでおこう
要点:郷に入っては郷に従え
海外ロングステイするなら「郷に入っては郷に従え」が基本です。英語が必要なのは当たり前ですが、台湾に滞在するなら現地で使われる言語・台湾華語の初級レベルくらいを身につけましょう。
日本ではTOEIC900点台狙おうとか色々言われますよね(特にインターネット上で)。あれね、目標としては良いんですけど、そこまで本当に必要ですか?笑 TOEICが就職などで使える資格なのって日本や韓国くらいです。英語圏では大して役に立たない資格です。ご存知ですよね?TOEICの歴史はこちらからどうぞ。
このShohey BlogではTOEIC800点台を取得できればOKというスタンスです。2021年現在、800点台なら一般的には「おぉ、すごい」とまだ言ってもらいやすいので英語力の証明には十分です。そのレベルまで英語を身につけたら次は3番目の言語を学ぶタイミングです。
理由:1ヶ月滞在は観光よりも日常生活
海外現地に1ヶ月滞在するとなると、もはや観光ではなく生活です。日常生活を送るならその土地の言語で生活するのが「普通」です。
きっとこんなふうに思いますよね?大丈夫です。現地でビジネスをするわけではないんですから、覚える言葉の量や難しさのハードルはかなり低くなります。実際、観光でも平穏な1ヶ月生活でも使うことばはだいたい下記の9つくらいじゃないですかね?
- こんにちは
- 私は〇〇です
- これをください
- いくらですか?
- 美味しい
- トイレ
- ありがとう
- すみません
- 1、2、3
これら9つの表現をただ表面的に覚えるのではなく、発音・文法・単語をバランスよく基礎の基礎をしっかりとかためて学ぶことをおすすめします。その方が語学力を上げやすいからです。僕が感じる現地語を学ぶメリットは、
- 現地に馴染めて楽しく感じる
- 現地の人から面倒くさがられない
の大きく2点です。1ヶ月滞在するのに「ろくに単語のひとつも言えないやつ」として浮いた存在に扱われるのは辛いもんですよ。自分が英語ネイティブ並みでも台湾現地の人が同じくらいのレベルの英語話者でないと成り立たないですしね。その逆も然り。
なので、「郷に入っては郷に従え」の考えは語学の点でも大事です。まずは現地の初級レベルを身につけてみましょう。台湾なら台湾華語の初級レベルです。TOCFLを例に解説します。
具体例:TOCFL Band A を目標
TOCFL
台湾での中国語の試験として使用されるのは、TOCFL(読み方:トクフル)です。
TOCFL(華語文能力測驗)は、台湾の國家華語測驗推動工作委員會(国家中国語能力試験推進委員会:Steering Committee for the Test Of Proficiency-Huayu, 以下SC-TOPと略す)が開発を行い、全世界への普及を推進している、台湾華語(中国語)を母語としない人向けの能力試験です。
参照:TOCFL
中国語の検定試験と言うと、日本の「中国語検定」や中国の「HSK」などがあります。これらは中国大陸の中国語(北京語)を使用する試験です。TOCFLは台湾で使用される中国語(台湾華語)を前提にしています。北京語は簡略化された漢字(simplified Chinese)を、台湾華語は繁体字(traditional Chinese)を使用します。
では、この台湾華語の検定試験TOCFLで目標にするレベルはどれかと言うとBand A です。いわゆる初級レベルです。
「入門級(A1)Level 1」を第1目標にして「基礎級(A2)Level 2」を第2目標に設定するのがちょうどいいでしょう。とりあえずこのレベルくらいの語学力を身につければOKです。「これが欲しいです」や「トイレに行きたい」といった自分の意見を相手にまずは伝えることが可能になります。
海外移住を視野に入れるなら語学力は避けて通れません。こうやって英語以外の言語を学んでおくのは移住先の選択肢を増やす意味でも有意義です。世界は英語圏だけではありませんからね。
ちなみに、僕は大学3年生(当時21歳)の時に中国語検定3級に合格しました。語学は”Use it, or lose it.” の世界なので今もその実力があるかは微妙ですが・・・。僕自身も台湾華語には慣れたいので学ぶつもりでいます。その時は「新版実用視聴華語1テキスト」を使う予定です。
台湾情報
台湾の人口
2021年時点の台湾の人口は、約2,385万人です。そのうち、台北市には264万人が住んでいます(2019年現在)。将来、台湾も日本の人口ピラミッドように「逆ピラミッド」になるのが予想できますね。
大気汚染ランキング
参照:IQAir World’s most polluted countries 2019 (PM2.5)
大気汚染がひどいランキングなので、上位ほど空気が汚れている国です。台湾は98位中58位です。59位のイタリアにも58位の台湾にも僕は何度も行きましたが、なんら問題なく息はできます。なお、日本は73位です。国単位なら日本の方が台湾よりは空気がきれいなようですね。
おまけ:語学力は必ずしも金になるわけではない
さて、「郷に入っては郷に従え」ということで台湾華語を学ぶことを例にしました。僕や語学系の友達が感じることを共有します。「語学力を身につけたら、必ずしも金になるわけではない」ということです。
このご時世、英語を始めとしたあらゆる言語が語学ビジネスの商材となっています。学ぶことでキャリアアップや収入につながりやすいからです。しかし実際、大抵の日本人にとってお金につながる言語は英語と一部のヨーロッパの言語くらいです。
日本に暮らす日本人がまず学ぶべき外国語は英語です。英語が一番必要とされる世の中になったからです。僕ら日本人の日本語力を100とするなら、英語を50、第二外国語を20の比率で身につけるのが今後の標準になるかなと個人的には感じます。
英語は世界中で必要です。しかし、世界中の人間全員が英語のネイティブではありません。住む土地が変われば、使う言語も変わります。お金にはならなくても、現地の言語や習慣を取り入れる体質をもつ人の方が「受け入れられやすい人間」になれると思いますよ。
まとめ:ゆるいトライリンガルになろう
英語圏以外の海外に滞在するなら、現地語の初級レベルは身につけていきましょう。台湾華語ならTOCFLでBand A を目標にするのがちょうどいいでしょうね。現地生活の満足度が上がります。
増税大国・日本で暮らす僕らは「お金を持っている日本人」としてではなく、語学力を身につけた「マナーのあるありがたい日本人」として海外生活を送りましょう。